1924年、あのスタッガーリーの曾孫によってニューヨークで創設された。
当初はローカルレストランにフライドチキン用の鶏肉を卸す精肉店を営みビジネスは順調でしたが、1930年代の世界恐慌の煽りを受けたレストランビジネスが不調になりました。
そこで、スタッガーリーグランドジュニアはアンダーワールドにビジネスチャンスを見いだします。
シカゴで暴れまわっていたファミリー、ニューヨークのファミリー、小さなギャングたちまでも派手に街を闊歩していたのです。
彼の始めたビジネスは 保管と配達 。
精肉店のトラックと冷蔵庫を、ある時は誰にも気づかれることなく、ある時はアイスボックスに頭をつめて、敵陣に配達しました。
彼の仕事は100%確実で、国籍人種どのファミリーも区別なくこなしました。
闇の世界ではこんなふうに言われ、名を馳せました。
『Stagger Lee & Co., the famous east coast frozen head delivery.』
（ スタッガーリー はイーストコーストの凍った頭配達屋）
しかし、半世紀に及ぶビジネスも1970年代にFBIによる大規模な黒社会狩りにより組織は壊滅
その波はスタッガーリーをはじめ、社員全員に及びます。
ビジネスと会社債権を押さえられ、全員が地下に潜り行方知れずとなりました。
その数年後、スタッガーリーグランドジュニアの孫が、The Stagger Lee Tailorをオープンし、まっとうな仕立屋をはじめますが度重なるFBI,CIAの嫌がらせにより閉店。。。
そんな話をブルックリンのバーで隣に座った素敵な翁に聞きました。
そしてバーテンに3杯目のバーボンを頼んだあたりで、思い切って聞いてみました。
『Stagger Lee &Co., って名前を使わせてもらえないですか？』と。
すると老人は笑いながら、
『君にはそれだけの覚悟があるというのだね?』と言い残し、いなくなってしまいました。